不可逆

アリエスさんのブログを読んでいたら、
共感できることばかりで、身につまされる思いがした。


たられば。
後悔ばかり、振り返ると、失敗ばかり。
この人生そのものが失敗であったのでは、と
思いついたらゾッとした。

しかし人生は不可逆。
元に戻らない、
戻れない。厳然たる事実。
あの時、こうしていたら、
ああしていたら、なんて詮無いことを
思ってみても仕方がない。
死んだ子の年を数えるみたいなことを。

余計なものが山のようにある。
執着を捨てたい、でもまだできない。

まだまだ「欲」がある。
もう、経済的に無理なのに心のどこかで
薄っすらとした希望のようなものが蔓延っている。


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悪の法則

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「悪の法則(原題:The Counselor)」
あらすじ・ネタバレ
2013.11.06 (Wed)
・監督:リドリー・スコット
・脚本:コーマック・マッカーシー



起:弁護士・カウンセラー

若くてハンサムな弁護士・カウンセラー(マイケル・ファスベンダー)には、美しいフィアンセ・ローラ(ペネロペ・クルス)がいた。

カウンセラーは、アムステルダム出張すると言っていたが、
実はローラのための婚約指輪を購入するため、ダイヤモンドのディーラーと
会っていた。カウンセラーはローラにプロポーズし、ローラは受け入れた。

その後、カウンセラーは派手好きな実業家・ライナー(バルデム)と彼のガールフレンド・マルキナ(キャメロン・ディアス)が所有するペントハウスでのパーティーに
参加するのだった。

承:ウェストレーとの出会い

実業家・ライナーは、ウェストレー(ブラッド・ピット)を仲介として、ドラッグの取引に
関わっていた。
カウンセラーは、危険だとは知りつつ、闇取引の世界の利益に惹かれ、
ウェストレー(ブラッド・ピット)に会う。
ウェストレー(ブラッド・ピット)は、カウンセラー(マイケル・ファスベンダー)に
「メキシコのカルテルは、ヤクの取引において、特に弁護士には無慈悲だ」と忠告する。

その後、カウンセラーは、彼のクライアントの一人である受刑者のルースに、
その息子(リチャード・カブラル)の保釈を依頼される。
ルースの息子は、"グリーン・ホーネット"と呼ばれるバイカーだった。
彼は、スピード違反で逮捕されたのだ。

そのバイカーは、マルキナに雇われた男・ワイヤーマンに殺害されてしまい、
さらにはメキシコカルテルは、ドラッグを奪われてしまう。
メキシコのカルテルはルースの息子の死に、カウンセラーが関与しているのではないかと疑う。

転:カウンセラーの悲劇

テキサス州では、警察官に扮したメキシコカルテルのメンバーが、
ワイヤーマンの近くに忍び寄っていた。そこで、激しい銃撃戦となる。

一方、ライナーは殺害され、カウンセラーの婚約者・ローラは
カルテルのメンバーに誘拐されてしまう。
カウンセラーはローラを探してメキシコへ向かう。
だが、ホテルに宿泊した彼のもとに、ローラが惨殺されたことを示す映像が
おさめられたDVDが届けられる。

結:マルキナの正体

マルキナは強欲な女性であった。
ウェストレーの銀行口座から金を奪うため、女性を雇って誘惑させた。
さらに、ウェストレーの持つノートPCを奪うと、ウェストレーを殺害するのだった。

その後、マルキナは銀行員と会食し、何に資金を使うべきかを話し合っていた。そして何を注文するか決め、マルキナは「私は飢えているのよ(I'm famished)」と言うのだった。
(ネットより)

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(感想)
「強欲」が破滅を呼び込む・・・
引き返すポイントはいくつかあったのに。

弁護士(カウンセラー)はそれなりの収入と地位を持ち、
美しいフィアンセもいて、何の不自由もないはずだ。
ひとつあるとすれば、フィアンセに贈るために
買った宝石が、瑕疵のない、完璧なものであることから
かなりの高額で、お金が必要だった・・・と考えられる。
しかしそれでもそんな
「ヤバイ」ことに関与しなくてもどうにかなるはずだ。

だが自分だけは大丈夫・・・という根拠のない自信が
どこかしらにあり、危ないことに関わってしまう。
そういうことはどんな人間にも有りうる事だが・・・。


メキシコの麻薬カルテルは現実にかなり
残忍だというのはニュースなどで知っている。
何でも首を切る、というのが風習なのか儀式なのか、
考えてみれば中世の時代みたいだ。
昔は斬首も当たり前、拷問も当たり前、
どんなに時代が進んでも人間は根本的なところは
変わらないのだ。

キャメロン・デイアスがいつもとまったく違う女性を演じていて
出色だった。こういう役も似合う。
この女こそ強欲の塊で、悪事を働いているような自覚も
なさそうである。
手に入れたいものはどんな手段を使っても自分のものにする。
人を殺すのも厭わない。
全く罪悪感などない。
そんな人間に出くわしてしまったら
悲劇だ。


カイロの紫のバラ

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ウッデイ・アレン監督

ミア・ファーロー
ジェフ・ダニエルズ
ダイアン・ウイースト


(あらすじ)
不況下のアメリカ。1930年代くらいでしょうか。
セシリアの夫は工場を首になって、ブラブラしている。
セシリアはカフェで働いている。
給金は夫に渡す。仕事を探しているというがなかなか
見つからず、友人や女と遊んでいるようだ。
セシリアのことを殴ったりもしているらしい。
ろくでもない夫だ。
そんなセシリアの唯一の楽しみは映画を見ること。
「カイロの紫のバラ」が気に入って、そして現実の辛さから逃れるため
5回も見に行った。
そしたら画面から登場人物であるトムが
飛び出してきた・・・。

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(感想)
ネタバレあり



以前見た時、録画が途中で切れてしまっていて
最後まで見られなかったので、いつか見たいみたいと
思っていてやっと見たが、随分年月がたってしまった。

スクリーンからスターが出てきて、薄幸な主人公と
恋をする・・・なんてロマンチックな発想だろう!
その上、その役を演じた本物の俳優も現れて
どちらからも求愛される。
昨日まで、ろくでもない夫に虐げられていた主人公が
一気にヒロインのようになるのだ。
甘くて夢があって楽しくて、ドタバタ喜劇みたいで、
・・・・って、でもアレンだし、どういう着地になるのか不安が
過ぎったりして。




最後は辛かったな。
一気に現実に引き戻され、シャボン玉がパチンと
音を立てて壊れるような、なんとも苦い最後。


映画は映画、現実とは違う、わかってるよ。
映画に逃げても現実が変わる訳じゃない。
そんなこと、そんなこと
いやというほどわかってるよ!アレン!
どうしてあんたはこうもシニカルなんだよお~。
それがいいところでもあるけどさあ・・・

タロットカード殺人事件みたいに軽い喜劇もあるんだからさ、
本当にちょっと悲しくてつらいラストだったなあ。

フレッドアステアとジンジャー・ロジャースの
ダンスが美しくて、美しければ美しいほど
セシリアの微笑が何とも言えず悲しい・・・。


淑女超特急

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エルンスト・ルビッチ監督作品

1941年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆84分
原題◆That Uncertain Feeling
プロット◆結局元に戻る話しのようです。
音楽◆ウェルナー・R・ハイマン
BS2にて。

キャスト
マール・オベロン→しゃっくりに悩まされるジル
メルビン・ダグラス→夫で保険会社重役のラリー
バージェス・メレディス→天才肌のピアニスト・セバスチャン
ハリー・ダベンポート→弁護士のジョーンズ
シグ・ルーマン→精神科医のカフカ先生
イブ・アーデン→ジョーンズの秘書 サリー
アラン・モーブレイ→Dr. Vengard
オリーブ・ブレイクニー→Margie Stallings
リチャード・カール→Albert (the butler)

(解説)
舞台はニューヨーク。三角関係を綾なすは、原因不明のしゃっくりに悩まされるヒロイン・ジル(オベロン)、その夫で保険会社重役のラリー(ダグラス)、そして、ジルが訪れた精神科で知り合った天才肌のピアニスト・セバスチャン(メレディス)。
精神科医の診断は、ご多聞に漏れず、しゃっくりの源は夫婦生活にあり。
で、ジルはセバスチャンと危うい仲になり、それを心配したラリーは妻奪還計画の秘策を友人の弁護士と共に練ることになる。

 
<allcinema>
(ネットより)





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ルビッチ監督作品は父が好きで、見たいみたいと思いながら
「生きるべきか死ぬべきか」しか見ていなかった。
今回ようやく本作を鑑賞。

映画の出来としては「生きるべきか死ぬべきか」の方が
ずっと良かったと思うけれど、こっちだってなかなかどうして
楽しめる作品ではあった。

マール・オベロンは「嵐が丘」に出演していたな。
本作ではガラリとイメージが違って、コメディ演技をこなしている。
セバスチャン役のバージェス・メレデイスは「ロッキー」の
トレーナー役のお爺ちゃん。
気づかなかったが言われてみれば面影がある。
それにしても天才肌の気難しいピアニスト役と
ボクシングの、年老いたトレーナーとはかなり印象が違うものだ。

お話としては吉本新喜劇みたいなものだけど
もちろん、もっと粋で洗練されている。
「艶笑喜劇」と言われるらしいが、直接的表現がないので
下品にならなくていい。
昔みたいに厳しいコードがあった方が作る側も工夫して
却って表現が豊かになるのではと思う。

ルビッチに影響を受けた監督は結構多いんじゃないかと
思う。
日本の「マダムと女房」など、ちょっとそんなイメージがある。

天晴れ一番手柄  青春銭形平次

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天晴れ一番手柄 青春銭形平次

1953年8月19日公開


野村胡堂の銭形平次ものを「プーサン」の和田夏十と市川崑が自由な立場で脚色、市川崑が監督した。撮影は「都会の横顔」の遠藤精一、音楽は「青色革命」の黛敏郎の担当である。
主な出演者は「金さん捕物帖 謎の人形師」の大谷友右衛門、小川虎之助、「再会(1953)」の伊藤雅之助「愛情について」の杉葉子「亭主の祭典」の伊豆肇、木匠マユリ「母と娘(1953)」の三好栄子、その他見明凡太朗、石黒達也、山形勲などが出演している。






映画のストーリー結末の記載を含むものもあります。


(あらすじ)
天保年間、江戸は神田お台所町の裏露路に住む平次は、
二十そこそこの若さながら名岡っ引の父平太郎の血をうけたか、
はやくも与力笹野新三郎にねだり落した十手捕縄を預かるあっぱれ親分ぶり。

従う子分は日傭作業員にのんびりアルバイトする八五郎。
飴や家業のしがなさで風采はあまり上らないが、キリリとしたいい男前に近所の娘は大さわぎ、ことにも豆腐やのお静は毎日平次宅に現われてはやもめの彼の身辺に何くれと世話をやく。
それが深間におちぬのは、女の子とつき合うと銭がかかる--という死んだおばあちゃんの遺言を、平次が服庸しているせいである。

その頃江戸市中に贋小判が横行し、酒問屋「虎屋」の四斗樽に詰った他殺死体の袖からその贋小判がこぼれたことから、虎屋の酒蔵にしのびこんだ平次と八五郎は、立ちふさがる覆面の怪漢を平次得意の投げ銭で追いちらし、樽三つにつまった贋金のストックを押収して引揚げた。
町奉行所から勘定奉行に廻されたこの押収品の調査はお役所仕事ののどかさか、さっぱりはかどらぬうち、被害は刻々増大し、商人は落ちついて店もあけられぬ。
虎屋から酒造業の丁字屋、さらに意外、勘定奉行所の内部にまで捜査の手が及ぶが、証拠がない。
乞食にまで変装の憂身をやつして、四斗樽殺人の犯人丁字屋の手代をとらまえたが、彼も謎の死をとげ、平次、八五郎も途方にくれる。
しかし天佑--平次の家の売上げ銭をふしぎな野良猫がくわえて逃げ、十手をふりかざして追いかけた二人は、こんどは他の家から贋小判をくわえてきた猫を逮捕、この一件から贋金つくりの本拠をつきとめて、数百の捕方の出動となる。
首魁は勘定奉行の用人雨森であった。
あっぱれ一番手柄、いささかの褒賞も入った平次は、晴れてお静と夏祭り見物にでかけた。


作品データ
製作年 1953年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 94分



スタッフ
監督 市川崑
脚本 和田夏十 、 市川崑
原案 野村胡堂
製作 田中友幸
撮影 遠藤精一
美術 北猛夫
音楽 黛敏郎
録音 宮崎正信
照明 横井総一
編集 庵原周一
助監督 古澤憲吾
全てを見る(12)
キャスト
銭形平次 四代目中村雀右衛門
八五郎 伊藤雄之助
お静 杉葉子
(以上ネットより)
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(感想)
底抜けに明るい、自由な時代劇。
こういうハズシ方は嫌いじゃない。
いきなり現代の風景から始まって、「これは間違い」とか言って
時代劇に移り変わるんだけど・・・ふざけてて面白いね。
センスが好きだわ。

で、「サイン」とかセリフが平気で出てくるし、
斬新。画面も、出てる人たちが片寄ったら、カメラも斜めに
なったりして面白い。

一度は見ておいて損のない面白い映画だと思う。
楽しかった。